ルイヴィトンモノグラムバッグ種類
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null「あの音はたしかに警報だよ」  北川がやや落着きをとり戻してそう言ったとき、下で破裂音がした。はっとした三人が下を見おろそうとしたとき、三人の岩のかなり右を、長い槍《やり》のようなものが空高くはねあがって行った。 「危いぞ」  北川が顔色を変えて叫んだ。 「対空砲火だ」  長い槍のようなものは、円形に並んだ方尖柱のひとつであった。 「いったいどうなっているんだ」  山岡が喚《わめ》く。栄介はその山岡に夢中で手を振って見せ、高度をあげながらその上空を離脱しようとした。  方尖柱は次々に爆発音をひびかせて舞いあがって来た。  方尖柱は水底に引き込まれた箸《はし》が突きあがって来るように、一気に鋭く上昇しては、或る高度に達するとゆっくり横倒しになり、落下をはじめる寸前、バラバラに砕け散るのだった。  そのさまは、あたかもガラスの棒がコンクリートの床に落下したときのように見えた。陽光を反射してキラキラと輝く細片が飛散し、そのたびに、キャシッという乾いた音をたてた。  この場合、あわてたのがさいわいした。三人はその美しくも異様な反撃にうろたえて岩の高度を一気にはねあがらせ、水平方向への移動をあとまわしにしたのである。  多分、そのさまは何かにおどろいた猫《ねこ》がはねあがるのに似ていたことだろう。無翼の超自然的飛行体である磐座なればこその芸当で、有翼の飛行体ならば当然方尖柱の攻撃に被害を受けていたと思われる。  なぜなら、方尖柱はそれぞれ微妙な角度でうちあげられていて、彼ら自身の頭上にその鋭い破片が落下しないように考えられていたからだ。方尖柱の破裂点は、地上の神殿らしい建築物を円形にとりまく線上にあり、有翼の飛行体がするように斜め上方へ離脱すれば、必ず一度はその破裂する線を通過することになるのであった。  しかし、三人は安全な上空へ出てから水平方向に移動した。いま見れば、およそ五百の方尖柱は次々に舞いあがって破裂し、そのキラキラ輝く破片が間断なく地上に降りそそいで、彼らが防衛する地域は、円筒の紗幕《しやまく》につつまれたようになっていた。 「驚いたな」  北川がひと息いれて言った。 「ミサイルじゃないか」