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ルイヴィトン財 布ス ーパ ーコ ピー編集

「あんたは多摩の百姓の出だから知るまいが、水戸藩にも士道がある。われわれは幼少のころから叩きこまれたものだ。長州藩にもある。薩摩藩にも、会津藩にも、その他の諸藩にもある。むろんそれぞれ藩風によって、すこしずつちがうが、要は、士たる者は主君のために死ぬということだ。これが士道というものだ。新選組の主君とは、たれのことです」 「新選組の主君——」 「そう。新選組の主君は?」 「士道です」 「わからないんだな。いまも云ったとおり、主君を離れて士道などというものはないのだ。主君のない新選組は、なににむかって士道を厳しくする」  芹沢は、論客の多い水戸藩の出身である。疎剛とはいえ、議論の仕方を知っている。 「どうだ、近藤君」  近藤はつまって沈黙した。 (百姓あがりの武士め)  芹沢に、そんな表情がある。  夜、歳三が帰ってきて、芹沢、近藤の両局長に、新見錦切腹のことを報告した。これを聞いた芹沢の顔中の血管が、みるみる怒張した。 「や、やったのか」  芹沢は、議論だけのことだ、と|たか《ヽヽ》をくくっていた。しかし、眼の前にいる武州南多摩の百姓剣客は、議論倒れの水戸人とはまるでちがう。平然とそれをやってのけたではないか。芹沢は、いま、はじめて見る人種に|出会《でく》わしたような思いがした。芹沢だけでなく、近藤、土方などのような武士は、日本武士はじまって、おそらくないであろう。  芹沢は、席を蹴って立った。  やがて、水戸以来の輩下である三人の隊士を従えて入ってきた。  助勤 野口健司  助勤 平山五郎  助勤 平間重助
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