エルメス スカーフ 一覧
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null「わしは殺されるのをべんべんと待つような男ではない。こちらから押し寄せて討とう」 「殿、国中に御下《おげ》知状《ちじょう》をおまわしなされませ」  幸い、頼芸には人気がある。それに長井利隆の家来、被官もあわせれば、たちどころに三千人は得られるであろうと思われた。 「勘九郎、兄はどのくらい集めるであろう」 「集めようとなされば、当国の守護職でございますから、一万人以上は容易でございましょう」 「一万人に対し、当方はわずか三千人」  頼芸は、おびえた。庄九郎は、笑った。 「殿の御勘定は、算盤《そろばん》の勘定でございます。このような戦さの勘定は、一万人に三千人、というような単純なものではありませぬ。まずまず勘九郎めが勘定をご覧あれ」  庄九郎の勘定は、川手城の手薄を見はからって一挙に攻めることである。攻めとって政頼を追っぱらって頼芸を守護職にしてしまえば、美濃の豪族、郷侍どもはあらそって主従関係をむすぶであろう。  かれらは、政頼が可愛《かわい》いのではない。また頼芸に対し、わが身にかえてもと思うほどに敬愛しているわけでもない。すべて、わが身がいちばん可愛いのである。そういう個人主義でこの時代の主従関係は成り立っていた。 「あははは、戦さは加《か》減《げん》(足し算、引き算)ではござらぬ」  と、庄九郎はまず頼芸に下知状をかかせ、それに長井利隆に連署させた。  庄九郎はその夜から下知状をもって、美濃の小豪族、郷侍どもの城を一つずつまわりはじめたのである。 那《な》那《な》姫《ひめ》