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ダミエファセットジッピーウォレット編集

 リムルは、身体をガラリアの正面に向けて、はっきりと抗議をした。  その態度は、ガラリアが戸惑《とまど》ってしまうほどだった。 「……? 何が言いたいんです!?」  ガラリアは、思わず、声を大きくして、詰問調になった。 「……ギィ・グッガの霊が、義父《ちち》に取り憑《つ》いたという噂《うわさ》がございます」 「今日まで、ドレイク様が、間違ったことをやったかい!?」 「いいえ……よい父です。ご自分の力を信じすぎていますが、よい国王でしょう」 「そうだよ。ドレイク王に、ギィ・グッガが憑依《ひょうい》したなどという噂は、あたしは信じないね」 「でも、なんで、そんな噂が立つのでしょうか? 人びとの直感に、確かな裏づけがあるとお思いになりませんか?」 「デマ。それだけさ……リムル様……ご苦労は分りますが、もう少し心を安らかにお持ちなさいませ……どうか、一人の少女として、すこやかな人生をお送りになって……」 「……そうしたいのです。ですけど、聖戦士殿がいなくなった空白を感じてしまう自分をどうしようもないのです……これは、自分の意思ではないのです」  リムルの表情は、夢みる少女の哀感を漂《たたよ》わせているというような曖昧《あいまい》なものではなく、しっかりとした手応《てごた》えのあるものとして、ガラリアに迫った。 「……やれやれ……あたしは、騎士です。ジョクのことなど忘れることができる力を持っています。姫様……?」 「騎士ガラリアの立場は、よく分りました。最後に、もうひとつだけ教えて下さい」 「あたしで分ることだけにしておくれ」 「サラーン・マッキというフェラリオは、どこかに匿《かくま》われているのでしょうか?」 「ハッ……そういう質問ですか?……知りません。というより、その名前のフェラリオは、もう泡になって、コモン界にはいないんでしょう?」 「……嘘《うそ》をおっしゃる」
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