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ルイヴィトンダミエ財布中古編集

 稲垣はうれしそうな、そしてどこやら照れ臭そうな表情をみせ、それでもしだいにくだけた口調になってくる。  二人は、用意されていたビールで乾杯した。 「わあ、豪勢なご馳走……!」  テーブルには、懐石ふうの手の込んだ日本料理や、山菜や鮎の塩焼きや合鴨の串焼きなど、お狩場膳というものが載っていた。山菜天ぷらまでを入れると、相当なボリュームであった。 「これじゃ、ダイエットが台なしになりそう」  明日香はおいしそうに食べた。何といってもさっきの激闘が、二人の食欲をそそっていた。飲みものも、ビールから水割りのウイスキーに移った。 「ご主人のほうは、いかがです?」  稲垣が何気なく聞いた。  仙台の京輔に愛人がいることは、以前に稲垣にこぼしたことがあったので、その後のことを聞いているようである。 「相変わらずよ。はじめは東五番町あたりのクラブの女かと思っていたけど、支社のOLみたいなの。素人の娘さんに手をつけたんじゃ、簡単に別れられそうもないわね」 「そうですか。支社のOLですか。すると、ご主人にとっては、部下の女だ。そりゃ何かと大変だな」  稲垣が心配そうに呟いた。 「あなたこそ、どうなの? 結婚はまだしないの?」 「当分、見込みなしですね。どこかの人妻に夢中になって以来、とてもそんな気持ちにはなりませんよ」 「そんなこと言って。——でも、彼女いるみたい、と見栄子が話していたわ。ホントのところはガールフレンド、多いんでしょ?」 「冗談じゃない。そんなにたくさんいるんなら、あなたとこんなところには来ませんよ」 「でも、一人ぐらい、いるはずよ、きっと。こら、白状なさい」 「いましたよ、ごく最近までね。でも猛烈に明日香さんが欲しい、あなたを抱きたいと思いはじめた時から、その女とつきあっているのが何となくうとましくなって、きっぱり別れましたよ」
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